
【常識を疑え】仲良しこよしはもう終わり。「ブルーロック」に学ぶ、本当に強い組織のつくり方
記事公開日 : 2026/08/09
記事公開日 : 2026/08/10
大人気漫画『テニスの王子様』において、屈指の名シーンとして語り継がれる、青学(青春学園)部長・手塚国光がルーキーの越前リョーマに放った一言。
「越前、お前は青学の柱になれ」
この言葉は、単なる先輩から後輩への精神論ではありません。ビジネスや組織づくりにおける「圧倒的な当事者意識(オーナーシップ)の醸成」と「次世代リーダーへの権限委譲」の究極のモデルです。
「指示されたことしかやらない『指示待ち社員』が増えている…」
「次世代を担うリーダーや幹部候補が育ってこない…」
「創業メンバーや現リーダーに依存した『属人的な組織』から脱却できない…」
多くの企業が抱えるこの課題。今回は、手塚国光の決断から紐解く「メンバーを組織のコマから当事者へと覚醒させる採用・組織づくり」についてお話しします。
多くの組織では、若手や新入社員に対して「まずは言われた業務を正確にこなして」「まだ早いからサポートに回って」と、“手伝い(コマ)”としての役割を与えがちです。しかし、それではいつまで経っても「言われたことだけをやる指示待ち人間」しか育ちません。
手塚がリョーマに提示したのは、単なる「レギュラーの一人」という枠組みではありませんでした。まだ1年生の彼に対して、「このチームの勝敗と未来を背負う存在(柱)」という極めて高い視座と役割を、早い段階で叩きつけたのです。
「あなたにこの事業(プロジェクト)の未来を託したい」
「指示を待つ側ではなく、自ら決定して組織を引っ張る側になってほしい」
採用や育成において、会社側が「当事者としての打席」を提示できているか。「コマ」としてスカウトするのか、「将来の柱」として期待を込めて迎えるのかで、入社後の覚醒スピードと定着率は劇的に変わります。
手塚国光は、言葉だけで「柱になれ」と言ったわけではありません。自らの肘の痛みを耐えて高架下のコートでリョーマと戦い、圧倒的な実力と覚悟をプレイで見せつけました。ビジネスにおけるリーダーシップも同様です。
「口では『主体性を持て』と言うが、上司自身が挑戦せず保身に走っている」
「現場に丸投げするだけで、いざという時の責任は取らない」
このような環境では、誰も「柱になりたい」とは思えません。
「このリーダーの基準(視座)に追いつきたい」「この人が背負っているものを一緒に背負いたい」と思わせる圧倒的な背中(プロ意識・実績・覚悟)を見せること。それがあって初めて、バトンタッチの言葉がメンバーの胸に刺さり、本気の覚悟を生み出します。

手塚がリョーマに課した「柱になれ」は、放任主義や放置(丸投げ)とは真逆のものです。
それまでのリョーマは「親父(越前南次郎)を超えること」や「目の前の相手を倒すこと」だけを考えてプレイしていました。しかし「青学の柱」という役割を与えられたことで、彼の意識は「自分のための勝利」から「チームを勝たせるための勝利」へと次元が変わったのです。
企業における育成・マネジメントでも、求めるべきは「作業の丸投げ」ではなく、視座を引き上げる「問い」の投げかけです。
【メンバーの視座を「柱」へ引き上げる3つの問い】
・「君個人としてどうしたいか」だけでなく「このチーム(事業)をどう勝たせたいか?」
・「上司(会社)がどう言うか」ではなく「君が責任者ならどう決断するか?」
・「今の自分の実力でできること」ではなく「目標から逆算して、今何を限界突破すべきか?」
「自分の仕事」の枠を飛び越え、「会社・チームの課題」を自分の事として捉え始めた時、社員は「指示待ち」から「柱」へと進化します。
求人広告で、「丁寧に手取り足取り教えます」「マニュアルが完備されていて安心です」というアピールばかりしていませんか?
もちろん初期教育の安心感は大切ですが、本当に会社を引っ張っていく優秀な層(ハイレイヤー・未来の幹部候補)が求めているのは、「守られた環境」ではなく「自分が必要とされ、責任のある打席に立てる環境」です。発信メッセージをこう変えてみてはいかがでしょうか。
【採用メディアで発信すべき「柱」の採用コンセプト】
・「私たちは、指示通りに動く『作業者』ではなく、自ら事業を動かす『次の柱』を探しています」
・「年次や年齢は関係ありません。成果と覚悟があれば、入社1年目からプロジェクトの『柱』を任せます」
・「トップがすべてを決める組織ではありません。あなたと一緒に新しい会社をつくりたい」
手塚国光がリョーマにバトンを渡したように、持続的に成長する組織とは「次の世代へ『柱』の役割を渡し続けられる組織」です。メンバーを任せたら失敗するかもしれないリスクとして遠ざけるか、それともリスクを背負ってでも、次の柱として育て上げるか。
・あなたの会社は、若手に「君がこの事業の柱になれ」と言える環境を用意できていますか?
・あなた自身が、次の世代に「この人のようになりたい」と思われる圧倒的な背中を見せられていますか?
いつまでも「一部のトッププレイヤー依存」の組織から脱却し、誰もが当事者意識を持って自立する「柱が乱立する強い組織」へ。自社の採用メッセージと、次世代への権限委譲のあり方を、今一度見直してみてください。

記事公開日 : 2026/08/09

記事公開日 : 2026/08/08
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