
いまや就活に必要なのは“SNS”!?最新トレンド「SNS採用」を解説
記事公開日 : 2025/06/09
記事公開日 : 2025/06/16
Z世代の就活生にとって、SNSは情報収集や企業とのコミュニケーションに不可欠なツールとなっています。企業の採用担当者は、Z世代のこうした特徴を理解し、採用活動や採用マーケティングにおいてSNSを効果的に活用する必要があります。本記事では、マイナビの調査をはじめとする各種調査結果を参考に、26卒の就活におけるSNSの利用実態や、企業が取り入れるべきマーケティング手法について解説します。
デジタルネイティブであるZ世代は、幼い頃からインターネットやスマートフォンに慣れ親しんでおり、情報収集の手段としてSNSを日常的に活用しています。この傾向は就職活動においても顕著で、多くの学生が企業の情報収集にSNSを利用しています。
株式会社NoCompanyが実施した就活中の学生を対象とした調査によると、就職活動でSNSを利用している学生の割合は64.4%に上ることが明らかになっています。SNSの検索機能を用いて企業調査を行う学生も多く、この数字は今後さらに増加すると予想されており、企業の採用活動においてSNSの活用は避けて通れないものとなっています。
Z世代の就活生の中には、普段使いのアカウントとは別に就活専用のSNSアカウント「就活垢」を作成し、情報収集や就活生同士の情報交換を行っている学生も存在します。特にX(旧Twitter)では、匿名での情報交換が活発に行われています。これにより、学生は企業アカウントからの公式情報だけでなく、他の就活生のリアルな声や企業の口コミなども参考にしながら、多角的に情報収集を進めていると考えられます。
就職活動の情報収集に利用されるSNSは多岐にわたりますが、LINE、X(旧Twitter)、Instagram、YouTubeが特に多く活用されています。マイナビの調査によると、26卒のインターンシップ・就活準備の情報収集で最も使われているのはLINEの公式アカウントなどを含めたトーク機能で45.6%でした。また、TikTokの利用率も2年連続で増加傾向にあり、12.9%となっています。これらのSNSはそれぞれ特徴が異なり、学生は知りたい情報に合わせて複数のプラットフォームを使い分けていると考えられます。
SNSはZ世代の就職活動において、情報収集の方法を多様化させるだけでなく、企業の選考や入社意向にも大きな影響を与えています。
Z世代は、企業の公式サイトや就職情報サイトに載っている公的な情報だけでなく、リアルな実態や働く人の雰囲気を知りたいと考えています。口コミサイトも情報収集や情報の妥当性を判断するために活用されており、企業の採用活動において不可欠なツールとなりつつあります。また、意思決定期の前に値する情報収集期には、短い動画や視覚的に整理された画像コンテンツを好み、効率的に情報収集を行う「タイパ(タイムパフォーマンス)」重視傾向が見られます。
SNSで企業の仕事内容や働き方、社風などに関する発信を見たZ世代就活生の半数以上が、その企業に興味を持ったり、魅力が深まったと回答しています。特に意思決定期においては、SNSの情報が入社意向度を大きく左右する要因となり、約8割の学生がSNSの情報を見て入社意向が上がったと回答しています。このことから、SNSでの情報発信は学生の企業に対する関心を高め、実際の応募や入社に直結する可能性が高いと言えます。
Z世代の就活生が企業のSNSに求める情報としては、「社員の雰囲気」が最も多く、次いで「採用活動情報」などの最新情報が挙げられています。その他にも、1日の仕事の流れ、社内の人間関係、福利厚生など、入社後の働くイメージを具体的に掴めるリアルな情報へのニーズが高い傾向があります。学生は企業の日常やそこで働く人々の姿を知ることで、自分に合う企業かどうかを見極めようとしています。
Z世代の就職活動におけるSNSの重要性を踏まえ、企業は採用マーケティングの一環としてSNSを戦略的に活用する必要があります。SNSを効果的に運用することで、企業の認知度向上や魅力の発信、そして優秀な人材の獲得につなげることが可能です。
Z世代は、従来の就職情報サイトだけでなく、普段から使い慣れているSNSで採用情報を受け取りたいと考えています。これは、SNSがより手軽に、効率的に、そして最新の情報を得る手段として認識されているためです。企業は、学生が利用している主要なSNSプラットフォームで積極的に情報発信を行うことで、より多くの学生にリーチし、興味を持ってもらう機会を増やせるでしょう。
SNSでZ世代に響く情報発信を行うためには、いくつかのポイントがあります。まず、視覚的に見やすくまとまっている画像や短尺動画などのフォーマットが効果的です。また、企業のリアルな雰囲気や社員の日常、仕事のやりがいなどが伝わるコンテンツが求められています。社員インタビューやオフィスツアー、Q&Aコーナーなど、多様なコンテンツを組み合わせることで、学生の興味を引きつけやすくなります。
SNSは、企業の採用ブランドを強化し、「この企業で働きたい」という学生の意向を高める上で非常に有効なツールです。企業の個性や価値観を伝え、求職者にとって「自分に合う職場かどうか」を見極めてもらうための重要な判断材料となります。戦略的なSNS運用は、従来の採用手法ではリーチできなかった層へのアプローチも可能にし、採用成功の鍵となるでしょう。
26卒の就職活動において、SNSはZ世代の学生にとって不可欠な情報収集ツールとなっています。新卒採用・若手採用に力を入れたい企業は、学生のSNS利用状況や情報収集の特徴を理解し、採用活動や採用マーケティングにSNSを効果的に取り入れることが重要です。リアルな情報発信や魅力的なコンテンツを通じて学生とのエンゲージメントを高めることが、Z世代の採用成功に繋がるでしょう。
記事公開日 : 2025/06/09
記事公開日 : 2025/06/03
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