記事公開日 :  2026/06/25

ロケット団はなぜ“毎週クビ級の失敗”をしても辞めないのか

ロケット団はなぜ“毎週クビ級の失敗”をしても辞めないのか

毎週のように失敗している。

毎週のように吹き飛ばされている。

毎週のように「やな感じ〜!」と言いながら空へ消えている。

それなのに翌週には普通に出社している。

冷静に考えると、ロケット団は異常です。

普通の会社なら、あれだけ失敗が続けば誰かが辞めます。

ムサシは退職代行を使う。
コジロウは実家に帰る。
ニャースはフリーランスになる。

しかし彼らは辞めません。

なぜなのか。

今回はロケット団を企業組織として真剣に分析し、「失敗しても人が辞めない組織」の条件を考えてみます。

ロケット団の成果は正直かなり悪い

まず成果だけを見ると、ロケット団はかなり厳しい組織です。

主な業務はピカチュウの獲得。
しかし基本的に成功しません。

新しい作戦を立てる。
変装する。
メカを作る。
落とし穴を掘る。
気球で登場する。
名乗る。
負ける。
吹き飛ぶ。

このサイクルを延々と繰り返しています。

企業で例えるなら、毎週コンペに出て毎週負けて、毎週オフィスの壁を突き破って帰ってくる営業部です。

普通なら上司が言います。

「ちょっと来週から同行するわ」

しかしロケット団は違います。

翌週にはまた新しい企画を出してきます。
組織としての回復力だけは異常に高いのです。

なぜ彼らは辞めないのか

ロケット団が辞めない理由は根性ではありません。

もっと重要なのは、失敗した後に関係性が壊れないことです。

普通の会社では失敗した瞬間に空気が変わります。

会議室が重くなる。
Slackの返信が冷たくなる。
上司の「大丈夫?」が全然大丈夫じゃない。

失敗した本人は成果だけでなく居場所まで失います。

しかしロケット団は違います。

失敗してもムサシ、コジロウ、ニャースの関係性は崩れません。
誰か一人を吊し上げることもありません。

もちろんケンカはします。
言い合いもします。

でも翌週にはまた一緒です。

人が辞めるのは失敗したからではありません。
失敗したあとに居づらくなるから辞めるのです。

失敗を個人のせいにしすぎない組織

企業でよくあるのが失敗の個人化です。

売れなかった。
採用できなかった。
案件が失注した。

するとすぐに、

「誰が悪かったのか」

という話になります。

もちろん責任の所在は大切です。
しかしそればかりになると組織は弱くなります。

なぜなら挑戦する人がいなくなるからです。

ロケット団は作戦が失敗しても、基本的に次の作戦を考えます。

落とし穴がバレた。
メカが壊れた。
変装が雑だった。
名乗りが長すぎた。

反省点はいくらでもあります。

しかし彼らはそこで止まりません。

「じゃあ次はどうする?」

に進みます。

成果は出ていません。
でも企画数だけは異常です。

これは普通に見習う価値があります。

チームでいる理由がある

ムサシは感情型。
コジロウは優しい。
ニャースは現実主義。

全員バラバラです。

でも、そのバラバラさが機能しています。

もしムサシだけなら勢いで突っ込んで終わります。
コジロウだけなら優しすぎて悪事になりません。
ニャースだけなら利益計算ばかりして動きません。

三人だから成立しています。

会社も同じです。

全員がエースである必要はありません。
全員がリーダーである必要もありません。

組織に必要なのは能力の高さだけではなく、役割の違いです。

心理的安全性が妙に高い

ロケット団は悪の組織なのに、この点だけは優秀です。

変な作戦を出しても採用される。
変なメカを作っても乗ってくれる。
変な変装をしても付き合ってくれる。

普通の会社なら、

「その案、現実的ですか?」
「前例あります?」
「費用対効果は?」

で終わります。

しかしロケット団は、

「面白そうだからやってみるか」

で動きます。

もちろん吹き飛びます。
かなりの確率で吹き飛びます。

しかし挑戦の数は増えます。

会議で誰も発言しない会社より、変な案でも出てくる会社の方が強い。

ロケット団は毎回負けますが、会議だけは盛り上がっていそうです。

ただし評価制度は終わっている

ここまで褒めてきましたが、ロケット団にも大きな問題があります。

評価制度です。

彼らは毎週現場に出ています。
企画しています。
開発しています。
営業しています。
広報活動として名乗っています。

しかし評価されている気配がありません。

むしろ本部からは雑に扱われています。

これは危険です。

心理的安全性が高くても、評価制度が壊れていると人は疲れます。

楽しい。
仲が良い。
居心地も良い。

でも給与が上がらない。
昇進基準がわからない。
頑張っても評価されない。

そうなると、普通は辞めます。

ロケット団が辞めないのは、もはや奇跡です。

まとめ

ロケット団は決して理想の会社ではありません。

成果は出ていない。
評価制度も怪しい。
上層部も信用できない。
福利厚生もたぶん弱い。

それでもムサシ、コジロウ、ニャースは辞めません。

なぜなら失敗しても一人にされないからです。

社員が辞める理由は給与だけではありません。

失敗したときに責められる。
相談できない。
居場所がなくなる。
次のチャンスがない。

そうした積み重ねが離職につながります。

逆に言えば、失敗しても戻ってこられるチームは強い。

採用で人を集めることも大切です。
しかしそれ以上に大切なのは、入社後に何度でも立ち上がれる環境をつくることではないでしょうか。

ロケット団はいつも負けています。
でも辞めません。

その理由を笑って見ているうちに、私たちは意外と大事なことに気づきます。

人が定着する会社とは、失敗しない会社ではない。

失敗してもまた「なんだかんだと聞かれたら」と言える会社なのです。

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