
若手が転職して実現したいこととは|20代後半~30代の転職傾向は「キャリアアップ>キャリアチェンジ」
記事公開日 : 2025/03/21
記事公開日 : 2025/03/24
――就活を控えた大学生たちは、いまどんな会社に魅力を感じているのか?
ベネッセホールディングスとパーソルキャリアの合弁会社・ベネッセ i-キャリアが運営する、新卒向けオファーサービス「dodaキャンパス」では、大学2・3年生(2026年・2027年卒予定)を対象に、理想の働き方や企業選びのポイントを調査。その結果から、令和世代の就活観が垣間見えてきました。
「業務時間外でも職場交流会に参加したい」と答えた学生は47.8%。さらに「業務時間内であれば参加したい」も含めると、実に9割以上の学生が交流会に前向きな姿勢を見せています。
背景にあるのは、「職場の人と仲良くなるきっかけにしたい」「仕事をスムーズに進めるためにも、人との関係づくりは大事」という意識の高さ。ただし交流会=飲み会という前提はもはや通用せず、「会食のみで飲酒なし」がいいと答えた学生は45.3%に上りました。
「お酒が苦手」「無理に飲ませられたくない」「素面のほうが安心して会話できる」という声も多く、アルハラやコミュニケーションの質への配慮が求められています。
どのように育成して欲しいかについては、「長期的に活躍人材になれるようゆっくり時間をかけて育てて欲しい」と答えた学生が64.2%。入社1年目から即戦力として扱われるよりも、段階的に成長していくスタイルを理想とする傾向が読み取れます。早期に成果を求められるのはプレッシャーと感じる学生が多いのかもしれません。
また、ミスをしたときの指導スタイルについても、「上司と1対1で、対面で話しながら指導を受けたい」と答えた学生が67.9%にのぼりました。「ミスの原因をきちんと理解して、次に活かしたい」「対面の方が相談しやすい」など、誠実に学ぼうとする姿勢がうかがえます。
ちなみに、こうした1on1ミーティングは、多くの企業でも社員育成に効果的とされており、パーソル総研の調査では「本音で話せる場が多いほど、働く満足度や成果も高まる」という結果も出ています。
※パーソル総研「職場の対話に関する定量調査」https://rc.persol-group.co.jp/news/202403291000.html
理想の働き方について聞くと、「ハイブリッド(テレワークとオフィス出社、オフィス出社が多め)」「出社してオフィスで働きたい」の合計が66.8%と、リモート希望を大きく上回る結果に。完全リモート環境を理想とする学生は、わずか3.9%にとどまりました。
理由として多く挙がったのが、コミュニケーション不足への不安。テレワークにおける課題として「コミュニケーション量の不足(57.1%)」「コミュニケーションの質の低下(41.0%)」が上位になりました。これから社会に出ていく若者にとって、やはり顔を合わせる安心感は大きいようです。
「就職先を選ぶうえで、もっとも重視するポイントは?」という質問には、「希望職種」(17.3%)、「給与」(16.8%)、「社員の人柄」(16.0%)が僅差でトップ3を占めました。
やりたいことを軸にしつつも、収入や職場の人間関係もしっかりチェックしている様子。理想だけでなく、リアルな働きやすさも大切にする傾向が見て取れます。
今回の調査では、人との距離感を大切にしながら、「無理なく、長く活躍できる自分でありたい」と考える学生たちの姿が浮き彫りになりました。
企業側にとっては、早期活躍やフルリモートといった“即効性”よりも、じっくり育てて信頼関係を築ける“人間味”のある環境づくりこそが、これからの採用力を高めるカギになりそうです。
【調査名】現役大学生が理想とする『こんな会社ではたらきたい!』ホンネ調査
【調査期間】2025年2月12日(水)~2月23日(日)
【調査方法】Webアンケート回答方式
【調査対象】dodaキャンパス会員の大学2、3年生(27年卒、26年卒)
【有効回答数】959名
【参考URL】https://www.persol-career.co.jp/newsroom/news/research/2025/20250318_1779/
記事公開日 : 2025/03/21
記事公開日 : 2025/03/10
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